お知らせ・ブログ・症例

【症例】ジルコニアセラミックによる前歯の審美的な改善を目的とした治療

ビフォアーアフター画像|【症例】前歯の審美的な改善を目的とした治療|センター南の歯医者「センター南デンタルクリニック」

2025.07.25

治療内容

歯の変色と虫歯の再発を防止するためにジルコニアセラミックを用いた審美的な治療

期間 1ヶ月半
治療回数 4回
費用(施術当時の料金) 132,000円×2本=264,000円(税込)

治療前の状態・主訴

患者様は「差し歯の色を治したい」との主訴で来院されました。

治療前の写真を見ていただくとわかるように、右上前歯の歯ぐきが腫れて黒く変色しています。

治療前の画像|【症例】前歯の審美的な改善を目的とした治療|センター南の歯医者「センター南デンタルクリニック」

噛んだ時の写真になります。

前歯の噛み込み(被蓋)が深いことから、セラミックでは割れてしまうリスクがあると考えられます。

今回は、強度も優れたジルコニアセラミックにて修復することになりました。

正常な歯並びとは?

前歯の重なりを測った際、その適正範囲は2〜3mm程度であるとされ、上の前歯が下の前歯を3分の1程度覆います。

今回は前歯の半分以上被さっているので、前歯の歯並びは「深い咬み合わせ」であると言えます。

パノラマX線の画像です。

パノラマX線|【症例】前歯の審美的な改善を目的とした治療|センター南の歯医者「センター南デンタルクリニック」

パノラマX線

実際に被せ物を外すと土台(コア)はファイバーコアでした。
ファイバーコアは透明感があり、被せ物の色を最大限に美しく合わせることができます。

 

治療詳細

1日目

被せ物と土台を外し虫歯の状態を確認します。仮歯を作成し、長さや形といったご要望を確認しながら調整していきます。

コアの長さがわかるX線画像|【症例】前歯の審美的な改善を目的とした治療|センター南の歯医者「センター南デンタルクリニック」

口腔内X線を見てみると、土台の長さは歯根に対して充分な長さがあるため、
そのまま使用することにしました。

2日目

右上2番の長さも一緒に治したいとの希望があり、仮歯を作成しました。

3日目

右上1番と2番の型取りや噛み合わせの記録をとります。
また、患者様の歯の色に近づけるため、写真を撮ります。

ファイバーコア|【症例】前歯の審美的な改善を目的とした治療|センター南の歯医者「センター南デンタルクリニック」

ファイバーコアは曲げ強度が歯根に近く、歯根と一体化して「しなる」と言われています。

この性質によって、歯根の破折を防止すると言われています。

また、ファイバーコアは透明で被せ物に影響しないため、被せ物の色を自然に美しく見せることができます。

実際に色の見本と照らし合わせながら、写真を撮ります。

実際に色の見本と照らし合わせている写真|【症例】前歯の審美的な改善を目的とした治療|センター南の歯医者「センター南デンタルクリニック」

4日目

出来上がってきた被せ物を装着した写真です。
笑った時に見える歯のバランスを確認しながら、被せ物の形や長さを調整していきました。

アフター画像|【症例】前歯の審美的な改善を目的とした治療|センター南の歯医者「センター南デンタルクリニック」

治療後の様子

患者様は被せ物の色や形だけではなく、歯ぐきの色までも改善し、非常に満足されていらっしゃいました。

主な副作用・リスク

噛み合わせの違和感:
・装着した直後は噛み合わせの高さや形態が合わず、違和感がでる場合があります。

クラウンの脱離、破損:
・外力によって外れることがあります。
・歯ぎしりがあると一部もしくはすべてが欠けることがあります。

経年的な劣化:
・時間が経過してから歯とクラウンの間に二次的な虫歯ができるリスクがあります。

強度と美しさを兼ね備えたジルコニアセラミック治療

今回の患者様のケースでは、前歯の噛み込み(被蓋)が深いことから、セラミックでは割れてしまうリスクがあると考え、強度も優れたジルコニアセラミックにて修復することになりました。

従来のセラミックは、「陶器」に使用され、自分の歯よりも硬いが、割れやすい性質があります。
そこで、従来のセラミックと比べて10倍の硬さを持つ「ジルコニア」が注目されています。

ジルコニアセラミックの特徴は、次のとおりです。

 

・審美性に優れている
透明感があり、患者様の歯の色に合わせやすい特徴があります。また、金属のように歯ぐきの変色を引き起こすことはありません。

・強度や耐久性が高い
金属と比べられるほど高強度であり、セラミックよりも割れにくいのが特徴です。前歯だけでなく奥歯にも使用されています。

・虫歯の再発を防止する
虫歯の原因菌は、糖質を栄養として増殖し、酸を作り出します。
金属は酸に弱く、歯との間に隙間ができることから、二次的にその隙間から虫歯が再発してしまいます。
ジルコニアは、酸に強く、経年劣化しにくいので、虫歯が再発しにくいとされています。

・身体に優しい
銀歯は、数年で口の中で酸化し、虫歯の再発以外に、歯ぐきの黒ずみや金属アレルギーを誘発します。(日本の銀歯に含まれる金銀パラジウム合金は、その危険性によりスウェーデンやドイツでは歯科治療への使用が一部禁止されています。)

ジルコニアは、金属を使わないので、妊婦さんやお子様、金属アレルギーの方でも安心して使用できる素材です。

・幅広い歯科治療に使用できる
ジルコニアで可能な歯科治療は多岐にわたり、詰め物・被せ物だけではなく、入れ歯・インプラントなどにも使用できます。

 

今回の症例ではこのようなジルコニアセラミックの特性により、従来見られた歯肉の黒ずみが解消され、磨き残しが起きにくく、適合の良い被せ物を装着できました。

なお、ジルコニアセラミックの保証期間については、装着してから3年間となっております。

治療の内容などご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

皆様のご来院をお待ちしております。

 

センター南デンタルクリニック 

院長 吉竹絵里

 

こちらもご参照ください。

 

センター南デンタルクリニック|セラミック治療

ページTOP