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歯の破折を招く4つの原因とは?歯ぎしり・食いしばりとの関係と対策を解説
2026.07.11
ブログ
こんにちは、センター南デンタルクリニック院長の吉竹です。 これまでに、ホームページの症例にて「歯を失った場合の治療方法」について何度か記載しておりますが、今回はなぜ歯を失うのか、その原因と予防方法についてご紹介します。 歯を失う主な原因 これまでに、歯周病や虫歯により、抜歯を経験された方も多いのではないでしょうか。ヒトの口の中には、300〜700種類の細菌が生息しているといわれています。歯を失う原因の多くは、この細菌に感染することで発症する歯周病や虫歯です。これらの原因に続いて多いのが、歯の破折です。 1位 歯周病 37.1% 2位 虫歯 29.2% 3位 歯の破折 17.8% 今回は、3つ目の「歯の破折」がなぜ起こるのか、その原因について解説します。 歯の構造と、破折リスクの関係 歯の破折の原因を知る上で重要な歯の構造についてまとめました。 歯は最も硬いエナメル質で覆われており、その内部には象牙質、歯髄といった組織があります。 象牙質は、エナメル質と比べてやわらかく、柔軟性があります。硬いエナメル質の内部を支えており、クッションのように衝撃をやわらげて歯が折れるのを防いでいます。 歯髄とは、一般的に歯の神経と呼ばれる組織で、神経、血管、リンパ管などから成り、歯を健康に保つ上で重要な役割を果たしています。歯髄には歯に栄養や水分を供給する、傷ついた象牙質を修復する、歯の感覚を伝える、歯の成長を促進する、細菌感染に抵抗するといった働きがあります。 エナメル質・象牙質・歯髄といったこれらの組織を失うと、歯が破折するリスクが高くなります。 歯の破折を招く4つの原因 歯は、外的な力、これまでの治療歴、日常生活の習慣、加齢など、様々な要因が重なりあうと突然に割れてしまいます。ここでは歯が破折する原因を解説します。 ⑴外的な力 ・外傷を受けている 事故やスポーツ中の衝撃など、突然歯に大きな力が加わると破折してしまうことがあります。 ⑵これまでの治療歴 ・歯の治療により、もろくなっている 歯髄を失った歯は、歯に水分や栄養を送ることができず、また、象牙質を再形成する機能も失われるため、歯がもろくなってしまいます。 また、根管治療により象牙質が削られて、根管が薄くなって割れやすくなります。 ・特定の歯に過度な力がかかっている 噛み合わせのバランスが悪いと、特定の歯に負担がかかるため、その歯は破折してしまうことがあります。また、過去に治療した詰め物が合っていない場合も負荷が集中するため、破折しやすくなります。 ・歯周病が進んでいる 歯を支える骨が徐々に失われると、歯が揺れてきます。揺れている歯に過度な力が加わると、割れてしまうことがあります。 ⑶日常生活での習慣 ・歯ぎしりや食いしばりがある 歯ぎしり、強い食いしばりは、慢性的な負担になります。長い間、強い力がかかり続けると、歯の表面から亀裂が入り、やがて歯根に達することで破折が生じます。歯ぎしりは、就寝中に行っていることが多いため、本人の自覚がないこともあります。 ⑷加齢 ・歯の内部の組織が変化する 年齢とともに、象牙質が徐々に硬くなり、歯の弾力性が失われていきます。噛む力に耐えられなくなると、歯に亀裂が入ります。 また、加齢と共に血流が弱まるため、歯を修復する力(治癒力)が低下します。血流をアップさせることによって、毛細血管を介して全身の細胞に酸素、栄素、ホルモン、免疫細胞が届けられ、健康な身体の維持に繋がります。 歯ぎしりや食いしばりによる歯の破折の原因 上記の原因のうち、生活習慣による「歯ぎしりや食いしばり」が歯の破折につながるケースについて、さらに詳しく見ていきましょう。 睡眠時に発生する歯ぎしりの原因は未だにわかっていませんが、以下の4つが関わっているとされています。 噛み合わせと骨格 噛み合わせが悪いと、歯ぎしりが発生しやすくなります。 また、顎の骨格によって特定の歯が当たると、無意識に歯ぎしりをしていることがあります。 現在では、以下の原因が関連して歯ぎしりが発生すると考えられています。 一時的なお口の不快感 虫歯、歯周病やドライマウスなどの症状があると、お口のネバつきが気になって口を動かします。この不快症状を解消しようと歯ぎしりをすることがあります。 また、詰め物をした際の違和感、乳歯の生え変わりによるむずがゆさ、などから歯ぎしりをすることがあります。 ストレス イライラしたり、不安になったりすると、ぐっと力が入ります。この食いしばりが睡眠中にも発生することがあります。 歯をこすり合わせることでストレスを発散しているとも言われ、不眠、眠りの浅さが関係しています。浅い睡眠時は歯ぎしりが発生しやすく、深く眠るためにアルコールを摂取することも、歯ぎしりを悪化させてしまいます。 生活習慣 喫煙、飲酒の習慣は、歯ぎしりと深く関係しており、アルコールやニコチンの摂取が歯ぎしりを悪化させるといわれています。 また、力仕事やスポーツをする人などは、力を入れるすることが多いため、自然と歯を食いしばる習慣があります。 歯ぎしりや食いしばりが引き起こす影響 歯ぎしりをしているときは、強い力で上下の歯を噛み合わせています。歯の破折だけでなく、この負荷が続くことで、歯や顎、全身にまでさまざまな影響が現れます。 歯への影響 ギシギシと音がするほどすり合わせることで、歯が摩耗して小さく、脆くなっていきます。突然、歯が欠けたり折れたりするほか、冷たいものや熱いものがしみやすくなります。 詰め物・被せ物への影響 治療した歯がある場合、歯ぎしりによって詰め物が破損することもあります。とくにインプラントは、被せ物が欠けたり、ネジが緩んで外れたりすることもあるため注意が必要です。 歯ぐき・歯並びへの影響 強い負荷は歯から歯ぐきや骨へ伝わり、歯ぐきが下がるほか、歯並びが変化することもあります。 顎・全身への影響 強く歯を噛みしめることで顎の関節と筋肉が常に緊張した状態になり、痛みやこわばりが生じることがあります。悪化すると顎関節症を発症し、口の開け閉めに支障が出ることもあります。また、肩こり・首こり、腰痛、腕のしびれ、倦怠感、頭痛なども歯ぎしりが原因となる全身症状の一例です。原因不明だった体調不良が、歯ぎしりの改善によって治ることもあります。 歯ぎしりや食いしばりに関するチェック項目 歯ぎしりや食いしばりは、自分では気づきにくいものです。自覚がないまま放置すると、歯のすり減りや破折、詰め物の破損、顎関節症など、さまざまなトラブルにつながることがあります。早めに気づいて対策することで、こうしたダメージを防ぐことができます。まず、ご自身に当てはまる症状がないか、以下の項目で確認してみましょう。 □朝、目覚めたときに口の周りや顎が疲れている、もしくは痛みを感じる □歯がすり減って短くなった、あるいは平らになった気がする □歯にひびが入っていたり、欠けていたりする □冷たいものが歯にしみる(知覚過敏) □歯の詰め物や被せ物がよく取れる □舌や頬の内側に歯の跡がついている □原因のわからない頭痛や肩こりがある □家族から歯ぎしりを指摘されたことがある 歯ぎしりや食いしばりに対する治療方法 治療方法は主に4つの方法があり、原因や症状に合わせて複数の治療法を同時に行うことも多いです。 1.マウスピースを装着する マウスピースを装着し、上下の歯が直接当たらないようにします。歯ぎしりによる歯の摩耗を防ぐ他、顎にかかる負荷も減らします。自然と歯ぎしりが改善することも多く、歯並びの治療などと併用すると効果的です。 2.嚙み合わせや歯並びを治療する 歯ぎしりの原因が歯並びにある場合は、矯正を中心とした治療を行います。 3.睡眠環境をみなおす 深く眠れているときは、歯ぎしりが起きにくいといわれています。質の良い睡眠のために睡眠環境を見直すことも有効です。 ・枕を変える ・入眠しやすい香りや音楽を用意する ・眠る前のスマホをやめる ・部屋の暗さを調節する ・運動の習慣を取り入れる 自分にあった眠りやすい方法を見つけて、他の治療と併せて取り入れてみましょう。 4.生活習慣・ストレスの解消 明らかな原因がない場合、生活習慣を見直すとともにストレスの解消をするのが有効です。喫煙や飲酒は控え、規則正しい生活を整えていきます。 粘つきが発生するとその不快感から歯ぎしりをしやすくなるので、丁寧な歯磨き習慣も大切です。 長期間の歯ぎしりは様々なリスクにつながります。大切な歯を守り、長く自分の歯で健康的な生活を送るためには、早めに治療に取り組むことが重要です。 原因に応じた治療で、大切な歯を守ります 歯の破折にはさまざまな原因があり、放置すると歯を失うリスクにもつながります。大切な歯を守り、長くご自身の歯で健康的な生活を送るためには、原因に応じた早めの対策が大切です。 センター南デンタルクリニックでは、歯ぎしりや食いしばりをはじめ、噛み合わせや治療歴、生活習慣など、患者様一人ひとりの状態を丁寧に診査し、原因に応じた治療をご提案しています。歯の痛みや違和感、歯ぎしりなど気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。 センター南デンタルクリニック 院長 吉竹 絵里

