【症例】歯髄に達する虫歯がある小臼歯をセラミックで、詰め物が取れた大臼歯をジルコニアで修復した治療

2026.09.30
| 治療内容 | セラミッククラウンとジルコニアアンレーで修復した治療 |
|---|---|
| 期間 | 4ヶ月 |
| 治療回数 | 10回 |
| 費用(施術当時の料金) | セラミッククラウン 66,000円 (税込) ジルコニアアンレー 88,000円 (税込) CADCAMインレー 保険適応内 親知らずの抜歯 保険適応内 |
治療前の状態・主訴
患者さまは何年も歯科医院を受診していなかった方で、右上の歯の痛みと、左下の歯の詰め物が取れているとのことで来院されました。なお、左下は痛みはないとのことでした。また、久しぶりの来院を機に、歯石も取りたいとのご希望でした。
お口の中を拝見すると、右上4番に大きな穴が開いており、左下は6番の詰め物がなくなっていました。さらに、上あごの左右8番(親知らず)も虫歯になっていました。パノラマエックス線写真を撮影すると、右上に大きな黒い透過像が認められました。治療する歯をより正確に把握するため、口腔内エックス線も追加して撮影したところ、右上4番と5番の間に大きな虫歯ができていることが分かりました。

治療詳細
1日目 パノラマエックス線検査と口腔内エックス線検査を行い、右上4番の神経を取り除く処置を行いました(抜髄)。

2日目 右上4番の根管治療を行いました。歯周ポケット検査後、歯ブラシ指導、歯石除去、歯の清掃を行いました。
3日目 右上4番の根管充填を行いました。歯周ポケットの再検査を行い、歯肉縁より深いポケット内についた歯石を除去しました。

4日目 歯周ポケットの検査を行い、歯周ポケットの改善を確認しました。右上4番をプラスチックで埋め、セラミッククラウンの型取りを行いました。右上5番の虫歯を除去し、プラスチックで裏層後に型を取りました(保険適応内のCADCAMインレー)。
5日目 右上4番、右上5番に装着しました。
6日目 左下6番にジルコニアアンレーの型を取りました。
7日目 左下6番にジルコニアアンレーを装置しました。
8日目〜9日目 左上8番(親知らず)を抜歯、消毒しました。
10日目〜11日目 右上8番(親知らず)を抜歯、消毒しました。
治療後の様子
患者様は、長い間歯科医院を受診されていなかったため、治療についてとても緊張していたそうです。初診時に虫歯の本数やおよその治療回数・期間をご説明したところ、「仕事と両立しながら無理なく通院できて良かった」とおっしゃっていました。
また、虫歯や歯周病の原因と予防方法についてもご説明したことで、歯間フロスを使うなど予防を意識するようになられたとのことです。「これからはメンテナンスにも通いたい」とおっしゃっていました。
こちらはセラミッククラウンセット後の写真です。

こちらはジルコニアアンレーセット後の写真です。

主な副作用・リスク
・被せ物を装着した後、噛み合わせに違和感を覚える場合があります。
・歯ぎしりやくいしばりにより、被せ物の一部が欠けることがあります。
虫歯の進行と症状について
虫歯の進行は、その方の歯の硬さ、年齢、そして生活習慣などによって異なります。
一般的に、大人の初期虫歯が削る必要のある大きさになるまでには、約1年かかると言われています。一度進行した虫歯は自然に治ることはないため、早い段階で治療することが大切です。
以下に虫歯の進行を段階で分けた評価方法をまとめました。
C0(初期のむし歯・白濁している):数か月
歯の表面が白く濁っていますが、痛みはありません。この初期段階であれば、フッ素の塗布や正しい歯磨きに修正することで健康な状態に修復ができます。
C1(エナメル質に限局した虫歯):半年
エナメル質の表面がむし歯のつくった酸で溶け、小さな穴になるか黒く変色します。この状態では痛みはほとんどありません。
C2(象牙質に達した虫歯)半年~
象牙質に達する虫歯で、組織がやわらかいため、進行しやすくなります。冷たい物や甘い物がしみるようになります。
C3(神経に達した虫歯)
神経に達した場合、温かいもので強い痛みがでたり、何もしなくても激しい痛みを伴ったりすることがあります。痛みが数日続いても治療を受けない場合、最終的に歯髄が壊死して、一時的に痛みが引いていきます。
C4(神経が壊死した虫歯)
歯髄は壊死しているため、痛みがないことが多いです。歯を支える周りの骨にまで感染が拡がり、骨を溶かして膿が溜まった状態です。
歯髄の壊死について
C3~C4のように歯髄が壊死する原因は、大きな虫歯の場合だけではありません。
過去に治療した深いむし歯
神経の近くまで削り、一度歯髄を温存したが、咬む力の負担により歯髄壊死することがあります。また、治療後にわずかに残った細菌が歯髄へと感染し、痛みを伴わずに数年かけて歯髄が壊死していくこともあります。健康な歯に比べて暗く変色します。
歯への強い衝撃(外傷)
事故などで歯をぶつけた場合、後に神経への血流が途絶え、徐々に歯髄が壊死することがあります。ぶつけた後、数週間〜数ヶ月後に歯が変色したり、歯ぐきが腫れたりします。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりが続くと、歯に過度な力が加わり、神経に負担がかかります。歯髄の血流が悪くなり、壊死することがあります。
重度の歯周病
重度な歯周病の場合、歯根の先に炎症が拡がったのち、歯髄が壊死する場合があります。
以上のように歯髄の壊死は様々な原因で起こります。歯髄が壊死すると栄養の供給がなくなり歯が脆くなるため、気になる症状がある場合は早めに歯科医院を受診することをおすすめします。
センター南デンタルクリニックでは、エックス線検査の画像や口腔内の写真を使って、虫歯や歯周病の進行度合いを分かりやすく説明いたします。また、動画を使いながら虫歯や歯周病の原因や進行の仕組みを説明し、それらの予防方法について丁寧にご案内させていただきます。どうぞお気軽にお問い合わせください。
センター南デンタルクリニック
院長 吉竹絵里
こちらもご参照ください。
センター南デンタルクリニック|セラミック治療
センター南デンタルクリニック|【症例】ジルコニアセラミックによる前歯の審美的な改善を目的とした治療
センター南デンタルクリニック|【症例】抜歯・歯周病治療を経て前歯をジルコニアセラミックで美しく修復した治療
